ふるやの森

あまり他で扱われていない事柄、個人的に書き留めておきたい内容など

【アドベンチャータイム】見ているだけでも楽しい料理本「The Official Cookbook」

今回紹介する本は「The Official Cookbook」。

この本はアドベンチャータイム関連書籍のなかでも少々特殊で、タイトルの通り料理本です。アドベンチャータイムはやたらと食べ物や食事シーンが出てくる作品なので、そこに注目したこの本はユニークでとても良いと思います。

最初のページには、主人公フィンによるイントロダクションが書かれており「料理の本を発見したものの、多くのページが欠けていたので、ウー大陸の仲間たちに協力してもらってレシピを追加し、本を新しく作り直した」…という本書のバックグラウンドストーリーが説明されています。

つまり、「既成の本の上に、フィン達が自分たちで勝手に新しい文章や写真を追加している」という設定で書かれているので、デザインがなかなか凝っていて面白いんですよね。上の表紙の写真もよく見るとわかるのですが、破れた紙を上から被せている見た目になっています。

では、本文にはどんな料理が載っているのか、目次で数えてみると54種類の料理が収録されているのですが、そのなかから一部を紹介しましょう。

 

(朝食)

・Bacon Pancakes「ベーコンパンケーキ」(ジェイクより)

・Banana Guard Banana Bread「バナナガードのバナナブレッド」(バナナガードより)

・Cinnamon Bun「シナモンバン」(シナモンパンより)

※キャンディピープルのシナモンンは、オリジナルだとシナモンン(Cinnamon Bun)という名前です。

(前菜)

・Ultimate Cheesy Nachos「究極のチーズナチョス(ジェイクより)

・Flame Kingdom Wings「ファイヤー王国の手羽(フレイムプリンセスより)
・Chili of the Nightosphere 「ナイトスフィアのチリ」(ハンソン・アバディアより)

(メインディッシュ)

・Princess Bubblegum's Perfect Sandwich 「プリンセスバブルガムの完璧なサンドイッチ」(プリンセスバブルガムより)
・Anti-Demon Fried Rice「悪魔除けのチャーハン」(ジャーメインより) 
・Everything Burrito「なんでもブリトー(ジェイクより)  

・Hamburger Monster「ハンバーガーモンスター」(フィンより)

(サイドディッシュ)
・Multiverse Pickles「多元宇宙のピクルス」(プリズモより) 
・Grass Sword Spicy Green Beans「”草の剣”のスパイシーさやいんげん(ジェイクより)
・Marceline's Fries「マーセリンのポテトフライ」(マーセリンより)

(飲み物)

・Super Porp「スーパーポープ」(マーセリンより)
・Fruity Punch From That One Dream「ある夢からのフルーツポンチ」(宇宙フクロウより)
Honey Energy Drink「はちみつ栄養ドリンク」(パーティーパットより)

(デザート)

・Finn Cakesフィンケーキ」(フィンより)

・Lady Rainicorn/Lord Monochromicorn Bundt Cake「レディレイニコーン/ロードモノクロミコーンのバンドケーキ」(アイスキングより)
・Pink and Fluffy Cream Puffs「ピンクでふわふわのシュークリーム」(プリンスガムボール)
・Chips & Ice Cream「チップスとアイスクリーム」(ビーモより)
Ooo-Famous Apple Pie「ウー大陸の有名なアップルパイ」(ツリートランクより)…

どうでしょう、アニメに登場したあんな食べ物やこんな飲み物に加えて、これはいったいどんなものだろうと気になってしまうオリジナルの料理まであって、もう名前を見るだけでもわくわくしてきますよね?(ちなみに、フィンの好物であるはずのミートローフはありません。意外)。

個別のページをちょっと紹介するとこんな感じ。

さすがに全部ではないのですが、多くのページに料理の写真が載っていて豪華です。

写真とイラストを組み合わせたグラフィックが見ていて楽しいです。ある程度アレンジされてるとはいえ、やっぱりアニメに出てきた食べ物がこうして現実に再現されているのを見るとなんだか感動しますね(特にフィンケーキみたいな形が特徴的なものは…)。

なお、料理本としても実践的でして、どの料理にも準備する材料から調理工程までちゃんと載っています。

料理の写真を眺めているだけでも楽しめるのですが、それぞれの料理に載っているキャラクターのコメントがまたネタてんこ盛りで面白いんですよ

例えば「スパゲッティ&ミートボール」のページでネプタ―が「命を吹き込まれる前に、この料理が電子レンジだった自分の体に何度も押し込まれたことを覚えている…!」と書いてたり、アイスキングがイラストを描いている「レディレイニコーン/ロードモノクロミコーンのバンドケーキ」でジェイクが「なんだよこれ、レディが俺様の知らない馬とケーキ作ってるけど、誰だよ!」ってツッコんでたり、「シナモンバン」の調理レシピを読んだシナモンパンが「待って、ぼくいつオーブンに入ったの?いつ出てきたの?これは僕の過去の暗い秘密を明らかにしてるよ!」とショックを受けてたり、ハンソン・アバディアがレシピ提供した「ナイトスフィアのチリ」では材料の部分に「オプションで:もし死者を蘇らせるなら刻んだゴーストペッパーを入れる」なんてことがしれっと書いてあったり、その料理やキャラクターの設定についてのネタをちゃんと拾いつつ読んでいて面白い文章になっていて、ほんとアドベンチャータイムのことをよくわかっている人が作ってくれた本なんだな~と嬉しくなります。

ちなみに、この本は2016年とアニメの放送が後期の頃に出版されていまして、読む前にシーズン8の最後まで見終えておくことをおすすめします。フィンにとって料理とはどういうものか、そもそもフィンが見つけた元々の料理本はどういう本だったのか…本のバックグラウンドストーリーの意味がシーズン8の最後まで見ておかないと理解できないので、そこはご注意ください。

価格は少々高めですが、ハードカバーのしっかりした造本で写真も豊富、これはおすすめできる本です。

 

 

 

…で、こういう本を持っている以上は、載っている料理をひとつくらい作ってみるべきなのでしょうが、まだ実行に移せておりません…。代わりに、実際に調理しておられる方がいましたので、動画のリンクを貼っておきます。

www.youtube.com